大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和42(あ)1961 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人大竹武七郎の上告趣意(一)の点は、本件起訴状記載の公訴事実に「候補

者Aに当選を得しめる目的を以つて」とのみ記載し、「投票を得しめる目的をもつ

て」との記載が欠けていることを前提として右起訴状は戸別訪問罪の構成要件を充

足せず、所論判例に違反するというのであるが、本件起訴状に徴すれば、被告人は

B方ほか一〇名方を戸別に訪問し、候補者Aに投票すべきことを依頼した旨記載さ

れていて、被告人が同候補者に投票を得しめる目的をもつて戸別訪問をした事実を

記載していることが明らかであるから、所論判例違反の主張はその前提を欠き、同

(二)の点は、被告人が第一審の第一回公判期日において弁護人在廷のところで審

理を受けたい旨特に申し出たことを前提として判例違反を主張するが、原判決は所

論のような申し出のあつた事実は認められないと判示しており、記録に徴すれば原

判決の右判断は正当であるから、所論判例違反の主張もその前提を欠き、その余の

論旨は、単なる法令違反、事実誤認の主張であつて、いずれも刑訴法四〇五条の上

告理由に当たらない。

弁護人富岡健一、同長谷川弘の上告趣意は、単なる法令違反の主張であつて、同

条の上告理由に当たらない。

よつて、同四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、主文

のとおり決定する。

昭和四三年二月一五日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 松 田 二 郎

裁判官 入 江 俊 郎

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裁判官 長 部 謹 吾

裁判官 岩 田 誠

裁判官 大 隅 健 一 郎

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